講演
コロナに負けず共存するための今日からできる口腔ケア
講師:大阪大学大学院歯学研究科 高次脳口腔機能学講座
顎口腔機能治療学教室
阪井 丘芳 教授
高齢患者の口腔カンジタ症の事例を通じて、口腔乾燥の説明をされました。
79歳男性患者が3年前から口の周囲と舌が赤くなり、痛みを覚えていたケース。かかりつけ内科、歯科、耳鼻咽喉科に相談するも原因が特定できず、軟膏を塗布していました。
一時的に改善しても再発を繰り返すため、再度相談したが、老化によるドライマウスだから治療法がないと言われたそうです。口腔カンジタ症の治療後、患者から「1年ぶりに味覚がもどりました」と喜びの声が届いたとそうです。
国立がん研究センター中央病院調査によると、がん終末期における患者の悩み1位「だるさ」2位「痛み」3位「口腔乾燥」との事です。口腔乾燥が生じる原因、唾液が出るメカニズム、口腔ケアについて説明されました。
高齢者の方が、食欲がない、元気がない時に、高齢者を介護する側は口腔内にも意識して、支援する事が大切だとわかりました。
大正区在宅医療・介護連携相談支援室では、歯科医師会と連携し在宅療養される患者さんを支援するにあたり必要な情報提供をしてまいります。